日本企業の非効率な経営の一因として、広義のマーケティングとほぼ同じ領域の調達・生産・販売・物流といったサプライチェーン活動が、上手く連携されてこなかったことが挙げられます。
遡ればマーケティング研究においては、SCMという言葉が生まれたといわれる1982年の遥か以前の1960年、セオドア・レビットが「マーケティングは、製品はもとより製品を製造・供給し、最終的に消費されるまでのプロセスに関わるもの全てを駆使して、顧客ニーズを満たそうという経営を重視するものである」と説いて、既に後に生まれるSCMの領域や定義との同一性・同義性を説いています。
また、2021年“MARKETING 5.0”を発表したフィリップ・コトラーは、かつて1970-1980年代を“同2.0”として、既に「顧客志向」(買い手主導)への進化を定義していました。
しかし、多くの日本企業では、SCMを単に“需給管理”レベルの理解から脱しきれず、残念ながら経営を主導するマーケティング活動にSCMをうまく連動させることが出来ませんでした。
わたしたちが推奨する「顧客起点のSCM」とは、マーケティングと技術革新が進んだデジタル社会における多様性に富んだ消費者に即した経営のために、顧客の購買行動を起点とした戦略的、且つ柔軟で機動的で強靭なSCM(S&OP)経営基盤への変革が必要であると考えます。
わたしたちは、個々の企業が抱える様々な諸課題を冷静に“4つの眼”で分析し、大胆な改革に向け、柔軟かつ機動的にサポートします。
出典:Theodore Levitt 1960年 『Marketing Myopia [邦題 「マーケティング近視眼]』


